毒饅頭殺人事件の元ネタは実在のチフスまんじゅう事件【虎に翼】

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NHK朝ドラ「虎に翼」の3週では「毒饅頭殺人事件」を法廷劇で演じることになるヒロインの寅子たちですが元ネタやモデル事件はある?「毒饅頭【まんじゅう】殺人事件」の元ネタはチフス饅頭事件で実在なのかネタバレとともにご紹介します。

目次

「虎に翼」で「毒饅頭【まんじゅう】殺人事件」を法廷劇で演じる!内容とは?

明律大学女子学部で法廷劇を演じることに!

連続テレビ小説・朝ドラ「虎に翼」の主人公は、伊藤沙莉さん演じる日本初の女性弁護士となる猪爪寅子(いのつめともこ)です。

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ヒロイン・寅子の実在モデルの三淵嘉子の実話に基づくオリジナルストーリーになっています!

母の反対にあいながらも無事に明律大学女子部へ入学できた寅子。

女子部の仲間たちと共に学んでいき、実際の裁判を目の当たりにする姿などが第2週では描かれました。

そして4月15日放送の第3週からは2年生になった寅子にある危機が訪れることになりそうです。

生徒数が減り、存続の危機に陥る明律大学女子部。宣伝のため、2年生の寅子(伊藤沙莉)たちは先輩の久保田(小林涼子)・中山(安藤輪子)と法廷劇を上演することに。

引用元:公式サイト

生徒数が減り、存続の危機に陥る明律大学女子部では、宣伝のために法廷劇を上演することになります。

法廷劇「毒饅頭【まんじゅう】殺人事件」の内容とは?

演目は実際の判例を元にした「毒まんじゅう事件」で、脚本は華族のお嬢様・涼子(桜井ユキ)が担当することに。

「毒饅頭殺人事件【どくまんじゅうさつじんじけん】」とはどのような事件なのか?気になるところですよね!

以降で「虎に翼」第3週のストーリーを先取りご紹介したいと思います。

寅子が明律大学女子部の二年生になって半年。

同期生は20人まで減ってしまい、三年に進学したのは久保田(小林涼子)・中山(安藤輪子)で、新入生も前年より半数も少なく、女子部は存続が危ぶまれるような状態でした。

そこで女子部存続の為の宣伝になると考えて、学園祭で法廷劇を演じることが決定。

脚本は学長が実際に有った判例から考えた筋書きをもとに、涼子がしたためることになります。

そのストーリーとは以下です。

医学生だった乙蔵と恋に落ちた女給の甲子。

彼女は乙蔵に資金援助を続けたが、医師になった乙蔵に「結婚出来ない」と捨てられてしまう。

甲子は防虫剤入りの毒饅頭を作り、乙蔵一家殺害を試みる。

結果的に乙蔵の祖父が死に、甲子は殺人と殺人未遂の罪で懲役8年が言い渡された。

法廷劇の準備で寅子の自宅に集まる面々

寅子は涼子、梅子(平岩紙)、香淑(ハ・ヨンス)、そしてよね(土居志央梨)とともに法廷劇の準備に取り掛かります。

ある日、寅子の家に集まり衣装づくりをしていると、お茶を運んできた花江(森田望智)を香淑が女中と勘違いしてしまいました。

寅子は花江は義理の姉だと訂正するも、後ほど花江は「私なんて女中みたいなもの。トラちゃんにはお嫁に来た人の気持ちはわからない」と寅子に言います。

そして後日、完成した脚本を読んだよねは書き直すように言い出しました。

その理由は劇の最後に「弁護士に相談を」というセリフが有ったから。

しかし実際は、甲子が訴訟を起こしても勝てる見込みなど無かったのです。

さらによねは、女子部の皆が結婚を逃れるために弁護士を目指しているとも言いだします。

そんなトラブルもある中で、学園祭当日に法廷劇は行われます。

「毒饅頭殺人事件」の判例は劇と違うチフス菌?

法廷劇当日は乱闘騒ぎに!そして実際に饅頭をつくって検証!

そんな法廷劇の設定ですが、実は、判例とは違うことが後半で明らかになります。以降でそのネタバレをご紹介していきます。

甲子役の寅子は、女子部存続のために全力で演技に取り組むものの、男子学生から野次が飛び、女子部と男子学生の乱闘騒ぎになってしまうのです。

結局劇は中止となってしまい、乱闘でけがを負ってしまったよね。

寅子たちはよねのお見舞いに行った際に、よねが何故弁護士を目指すことになったか、彼女の生い立ちを知り、自分たちが以下に恵まれているかを知ることになります。

後日、寅子の提案で法廷劇を自分たちで再検証することに!

寅子の家に集まり、母・はる(石田ゆり子)と花江にも手伝ってもらい、毒饅頭を実際に作ってみました。

すると実際には致死量に至る防虫剤は相当な量で、人を殺すには無理があると言う結論に至ります。

「毒饅頭事件は甲子が無知だった故の結果だ。無知だから乙蔵は殺せず背負う罪は重い。みじめで愚かな行動に出てしまった。それだけ」

よねのその言葉に寅子は反論。

「あなたの言う愚かな女性のために何ができるのか考えて考え抜いて寄り添えなきゃ、あなたがなりたい世の中を変える弁護士にはなれないと思う」

その寅子の言葉はよねの心に響いた様子でした。

防虫剤ではなくチフス菌だった!

すると涼子が突然謝り、意外な事実を明かします。

なんとこの法廷劇のもとになった判例の設定は実は違っており、学長が内容を改めていたのです。

実際は甲子は事件を起こす前に婚姻不履行を理由に損害賠償請求を起こしており、乙蔵は敗訴して甲子に七千円を支払っていた。

さらに甲子の職業は女給ではなく医師。毒は防虫剤では無くチフス菌だったのです。

そう、学長は甲子に同情を集めるために、筋書きを変えていたのでした。

それを聞いて憤慨するよは無駄な時間を過ごしたと帰ろうとしますが、はるが言います。

「それは違います。少なくとも私は娘があなたたちと学べたことが良かった」

となりでは花江が泣いています。

「私はみんなの輪に入れない。戦わない女側なんだって。それがつらくて・・・」

よねは弱音を吐くの甘えているからだと花江をとがめるも、寅子は言います。

「みんなつらいなら、私はむしろ弱音を吐くべきだと思う」

その言葉にそれぞれが不満や弱音を吐きだします。

涼子は華族だからという理由で自らの努力が評価されない事。

姑の小言にうんざりしている梅子。

外国人だからつらい目にあうことも多い香淑。

そして花江はどんなに頑張ってもはるに褒めてもらえないと。

皆が弱音を吐く中で、よねだけは最後まで弱音を言いませんでした。

帰り際、寅子はよねに話しかけます。

「よねさんはそのまま嫌な感じでいいから。怒り続けることも弱音をはくのと同じくらい大事だって。だから私たちの前では好きなだけ嫌な感じでいて」

よねは困惑した様子ながらも、わずかに寅子に心を開き始めるのでした。

「毒饅頭殺人事件」の元ネタの実在のチフス饅頭事件とは?

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そんな第3週のストーリーで描かれた「毒まんじゅう殺人事件」の法廷劇!

実はモデルになった実際の事件があると言われています。

それは1939年(昭和14年)に兵庫県で起きた「チフス饅頭事件」です。

とある病院で副院長を務めるYの自宅にカルカン饅頭が届きます。

自宅では本人と弟が食べて、残りを妹が勤務先の学校に持っていき職場の同僚たちと食べたところ、皆がチフスに罹患してしまいます。

そして弟が亡くなってしまったいう事件です。

このチフスの入った饅頭を贈った犯人は、病院で勤務する女医・Hでした。

研究所からチフス菌を持ち出し、購入した饅頭に菌を塗り付けて匿名で発送していたのです。

それでは何故このような事件を起こしたのか?

そこには副院長の女医への裏切りが有ったからでした。

年下のYを経済的に援助していた女医・H。

2人は内縁関係となっていたものの、のちに学位を取ったYはこの関係を破棄してしまいます。

そして新たな妻を迎えようとしたのです。

自らを踏み台にして学位を得たにもかかわらず、なんら恥じることなく新たな女と結婚しようとしたYへの思いは愛から憎しみに変わった。

訴訟を起こして七千円の賠償をさせて一時は解決したものの、Yがあまり苦しんでいるようには見えず心が晴れなかったH。

そこでチフス菌を塗ったら、憎き男に復讐が出来ると思いつき犯行に至ったのでした。

しかしHはYを苦しめたいと思う気持ちはあったものの、殺意は無かったと裁判では語ります。

この事件は連日新聞で盛んに報道され、一大事件として世間を騒がせることになりました。

とくに女性の間では被害者よりも、Hへの同情の声が高まったそう。

そして最終的には控訴審で懲役8年の刑が確定しました。

Hは入獄後、模範囚として刑期の3分の1ほどで仮釈放され、再び医師として活動をしたと言われています。

まとめ

今回は「虎に翼」第3週の毒まんじゅう事件の元ネタについて紹介しました。

ドラマで描かれる事件と類似した実在の事件では「チフス饅頭事件」というものがあります。

この事件は1939年(昭和14年)で、ドラマの舞台はまだ1933年(昭和8年)なので時代としては異なりますが(;^_^A

おそらくドラマの中ではこの史実の事件をモチーフにした可能性は高そうですね!

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