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【終わりに見た街】原作ネタバレ結末!トラウマ級ラストの意味とは?

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2024年9月21日に放送の大泉洋さん主演のテレビ朝日開局65周年記念ドラマプレミアム「終わりに見た街」は令和から戦時下にタイムスリップする、SF設定の問題作ですが原作ネタバレの結末はどうなる?「終りに見た街」の原作あらすじネタバレ結末をご紹介!トラウマ級ラストの意味とは?

目次

【終わりに見た街】原作や脚本家は?

原作

「終りに見た街」原作は、テレビドラマ脚本家としてたくさんの賞を受賞。多くの作品をヒットさせた山田太一さんの小説。

山田太一さんは『ふぞろいの林檎たち』朝ドラ「藍より青く」『チロルの挽歌』『時は立ちどまらない』などのドラマを手掛けてきました。

2023年11月に89歳でお亡くなりになっています。

ドラマ脚本のほか、映画や舞台なども手掛け、小説家としてもご活躍されました。

映画は「少年時代」「異人たちとの夏」「キネマの天地」などがあります。

「終りに見た街」は、山田太一さんの1981年の小説。

1944年に突然タイムスリップした、放送作家とその家族の物語です。

戦争体験をされた山田太一さんの厳しい体験を、次世代に伝えることをテーマとして作られました。

原作はそのメッセージ性の強さで、大きな反響を呼びました。

映像化

「終りに見た街」ドラマ化は今回が3度目です。終戦80年を目前に、およそ20年ぶりにドラマ化されました。

最初のドラマ化は1982年8月に放送された2時間ドラマ。

脚本は山田太一さんご本人が手がけられました。

主演は細川俊之さん!残念ながらお亡くなりになっています (T_T)

主人公の妻役は中村晃子さんが演じられています。

次のドラマ化は2005年。こちらも脚本は山田太一さんご本人。

主人公を中井貴一さん、妻役は木村多江さんが演じられました。

「終りに見た街」2005年版は、12月におよそ2時間半で放送されています。

1988年には舞台化も。2014年にラジオドラマで放送。西田敏行さんと竹下景子さんがご出演されました。

脚本家

これまでのドラマ版「終りに見た街」」脚本は、山田太一さんが手がけてきましたが、残念ながらお亡くなりになっています。

今回脚本を手掛けたのは宮藤官九郎さん!

みなさんご存じのクドカンさん。『池袋ウエストゲートパーク』で脚光を浴び、『木更津キャッツアイ』『タイガー&ドラゴン』で人気脚本家に♪

その後も朝ドラ「あまちゃん」や、大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』などを手がけました。

ほかにも『ゆとりですがなにか』『不適切にもほどがある!』などの作品があり、先日終了した「新宿野戦病院」もメッチャ面白かったです(≧∇≦)

新宿野戦病院最終回ネタバレ感想!続編がありそうな終わり方!

宮藤官九郎さんのコメント

山田太一の原作を読んだ際の印象

脚本家が主人公ということで、他人事とは思えませんでした。『異人たちとの夏』(新潮文庫)もそうなのですが、主人公の設定は等身大なのに物語はファンタジーというのが、山田先生らしいなと感服しました。小説は何度も読み返しましたが、今回脚本を担当させていただくにあたり、ドラマ版はあえて見ずに書きました。二度目はないチャンスですし、リメイクではなく、あくまで小説の脚色として取り組みたかったので。

主演の大泉洋の印象

絶妙にネガティブ。そこが大泉さんと、山田先生と、僕の共通点だと思います。劇団(TEAM NACS)では作劇を担当することもあるからでしょうか、物を考える人、創る人の顔をしているなぁと以前から思っていたので、脚本家の役はピッタリだと思いました。
執筆に着手したのが、ちょうど映画『こんにちは、母さん』(2023年)で共演していた時期で、現場で大泉さんから「宮藤さんの作品、呼んで下さいよ~」と言われたので、すぐ呼んだらビックリするだろうなと思って、オファーする前から勝手に当て書きしました。

本作の脚本で特にこだわった点や大切にしたこと

戦争経験の有無が、僕と山田先生の大きな違いなのですが、それを逆手に取って、実感を伴わない主人公の「反戦」が、この苛烈な物語を通じて実感を帯びてゆくという大きな流れを意識して書きました。彼らに感情を乗せることで、戦争の愚かさを感じることが出来ると思います。

視聴者へのメッセージ

大好きな山田太一先生が「これだったらやってもいいよ」と仰ってくださった作品だそうです。今年は、たくさんのテレビドラマを書き、その振り幅に自分が驚いていますが、今回は山田先生の原作の力をお借りして、また新たな作風を手に入れたんじゃないかと手応えを感じています。
はい。いつもと違います。お楽しみに。

引用元 リアルサウンド

【終わりに見た街】原作とドラマの違い

あまりにも有名で何度も過去に実写化されていますが、今回のドラマ化での、原作との違いをご紹介です。

ちなみに、2024年版のOA後の考察は以下の記事にまとめてあります!

終わりに見た街のラストの意味の考察は原爆?2人や寺本の正体の解説も

昭和と令和

原作小説は昭和56年に発表されたものなので、昭和56年の物語で、昭和56年から戦時中にタイムスリップしました。

しかし、今回のドラマ化は現在・令和から戦時中にタイムスリップしています。なので、登場人物たちのキャラクターなども多少異なっていると思います。

昭和に流行っていたこと、昭和の子供たちなど全く違うと思います。

ドラマの人物紹介でタイムスリップしてしまう男の子・小島新也くんが「櫻坂46のファン」と書いてあって、令和ならではの設定だと思いました。

戦争を体験している世代

原作では、昭和56年に47歳の男性・お父さんが主人公です。

幼いころに戦争を体験していて、なんとなく戦時中の思い出がある世代です。

しかし、今回の大泉洋さん演じる主人公は令和の現在におそらく40代後半?だと思われるので、戦争を体験していないと思います。

原作では戦争の記憶が物語に影響しているので、そのあたりのドラマでの描き方にも注目です。

主人公・田宮太一と家族の設定

原作では家族構成は妻、娘、息子の4人家族だけなのですが、戦時中を知るおばあちゃんも一緒に暮らしている設定。このおばあちゃんが、戦時中で生き抜くための、情報を与えてくれるようです。

また「ある日、プロデューサーから「終戦80年記念スペシャルドラマ」の脚本を無茶ぶりされ、断り切れず引き受けることに。」とありますが、そんな設定は、小説にはありませんでした。

他にも、小説にはないエピソードが満載のドラマ版。小説や過去実写化を見た人にも楽しめる内容になっていると思います。

そして以降では、結末が衝撃で話題となった原作の結末までのネタバレをご紹介します。

【終わりに見た街】原作ネタバレ結末!トラウマ級ラストの意味とは?

2024年版のOA後の考察は以下の記事にまとめてあります!

終わりに見た街のラストの意味の考察は原爆?2人や寺本の正体の解説も

以降では、原作のネタバレと考察をご紹介しています。

平凡な一家が戦時中の昭和19年にタイムスリップ!

1981年(昭和56年)。主人公の太一はテレビドラマのライターで、妻の紀子と中学校2年生の娘・信子、小学校5年生の稔の4人家族で、平穏に暮らしていました。

ある日突然一家は家ごと、太平洋戦争真っただ中の1944年(昭和19年)にタイムスリップ!

家だけが、昭和19年の山の上の方にある、木々に囲まれた場所にいる奇妙な展開に。

一方で太一の幼馴染だった宮島敏夫は息子と船で釣りをしていたとき、同じように1944年にタイムスリップします。

なぜか、敏夫から太一の家に電話が繋がり、敏夫が太一の自宅にやってきて、一緒に行動することになります。

戦時中を生き抜くために

敏夫は、山の人が住んでいる場所から離れているものの、太一の自宅が見つかったら、昭和56年の文明の機器など理解されるわけもなく、外国のスパイなどと疑われる可能性があるので、燃やした方がよいと言われます。

しかし、やっと建てた我が家を燃やすことを躊躇する太一。また妻も嫌がりますが、最終的に自宅から必要な売れるものを持ち出した後、兵隊たちがやってきたことから、火をつけて逃走する太一たちでした。

そして家から持ち出したものを売って、家を借りたりして住みますが、すぐに近所で憲兵などに目をつけられて、必要なものだけを持ち、敏夫とともに都内を転々とするはめに。

戦争が終わるのは1年半後。みんなはそれまでを必死に生き延びようとします。

東京郊外に我が家を構えた太一一家と敏夫とその息子。当初は子供たちに、後に敗戦を迎えることになる日本での、意味のない戦時中の一般の住民たちの訓練、工場での勤労などをさせたくないと、国民登録をせずに暮らし、近所で怪しまれたら引っ越す方法で暮らしていました。

しかし引っ越しするたびに、お金がかかり、食べるものなくなっていきます。

配給をもらう必要が出てきて、仕方なく国民登録をして、時代に沿った生き方を始めました。

配給や竹やり訓練、軍需工場での労働など、戦時中ならではの生活。

しかし1つだけ抵抗として、息子の稔だけは、医師から肺の病気であると言う、診断書を書いてもらい、戦時中の訓練などを受けさせないようにしました。

苦しい戦時中の生活に栄養失調になる家族

要治たちは昭和史の資料を参考に、生き抜く知恵を見出していました。

住んでいる家も、空襲がなかった地域です。

しかし、戦時中の暮らしは食べ物が少なく、当時現在と違って調味料がなく、味気のない食事に、不満を漏らす子供たち。

特に娘の信子は、ある日我慢できなくなり、今までになく怒りだします。

また、太一と敏夫が物を手に入れようと不在の中、息子たちも太一の妻にイライラで当たり散らし、トラブルに。

そんな中、敏夫の息子、新也が突然いなくなり、そのまま別々に暮らすように。

息子、稔は仮病を使っていたので、ずっと家の中で外で遊ぶこともできません。

ふたりの子どもたちは、栄養失調でやせ細り発疹ができてしまいました。特に、稔の衰えはひどく、手のひらに大きなできものができてしまいます。

そんな稔は家から見ていて「(自分も)集団疎開したい」と言いだすように。しかし集団疎開した田舎でヒドイいじめを受けた太一は、その経験から良いものではないと説明するのでした。

子供たちの意外な本音を知る

終戦となる1945年を迎え、太一と敏夫は、ある決意をします。3月に東京大空襲があるとみんなに知らせ、できるだけ人の命を救おうと考えました。

妻もこの時代に来た意味があるとしたら、少しでも多くの命を救うことでは?と言い、賛成してくれます。

占いで3月9日深夜に大空襲がある、という予言を広めようとして、ビラを作成して多くの家に配布。

皆で手分けして、空襲があった下町の民家に、ビラを配りました。

そして東京大空襲が起きる日まで、街中で大きな声で、空襲がくるから、来ない方向に逃げるように叫びいろんな人に殴られて毎日傷だれけになり帰ってくる太一と敏夫。

そんな中、突然敏夫の息子、新也が帰宅します。

新也は軍需工場で働いていて、そこで頑張って働いて、実力が認められたと言います。

現在・昭和56年では、素行が悪く、学校を停学中だった新也。皮肉にも戦時中の方が、新也にとって生きやすい世界だったのでした。

勉強が苦手だった新也は「勉強ができなくても誰も馬鹿にしない。工場の仕事を頑張れば認めてくれる」と言い「国のために国が勝つために頑張って皆で働くことの何が悪いのか?」と戦争が日本にとって良くなかったと、子供たちに話して聞かせていた太一や敏夫の言動を否定します。

すると、信子も「米国とみんな一生懸命に戦っているのに、馬鹿にしたように見ているなんてたまらない。」

稔も「うちにとじこめて、戦争の悪口ばかり聞かせて、こんなのたまらない。集団疎開でもなんでもいって、立派にみんなと同じように義務を果たしたい」。

新也も「日本人を殺している敵を憎いと思わないんですか!いったいどういう神経をしているんですか!工場休んでふらふらして」と、工場を休んで、皆の命をまもるために、大空襲の噂を言いまわっている父親たちを責めます。

いつのまにか、戦時中の考え方になり、逆に太一や敏夫たちのやり方に不満を抱いていた子供たちでした。

【考察】トラウマ級ラストシーンの意味とは?

すると、突然空襲が起こり「歴史とは違う」と焦りながら逃げる太一たち。

東京大空襲はその日ではなかったし、住んでいた場所も東京大空襲の被害をま逃れた場所を選んだはずでした。

しかし、周囲は火の海になります。

そして「死ぬんだ」思った太一。太一の左腕はありません。周囲には妻、息子、娘の遺体が。敏夫たちの姿は見つかりません。

そして・・・目を凝らした太一はとんでもないものを見つけます。

1945年にあるはずのない、折れ曲がった東京タワーと崩壊した新宿のビル街でした。

死に際の男に遭遇した太一は、今何年なのか必死に尋ねます。

その男はわずかに口を動かし「センキュウハク・・・ハチジュウ・・・」と言い、亡くなります。

太一も、最後の街を見ながら、息絶えるのでした。

と壮絶なラストシーンだった「終りに見た街」。

しかし、ドラマ化された際など、ラストシーンの意味がわからないと話題になりました。

おそらく、太一が終わりに見たのは、核兵器を落とされた1980年代の東京だったと思われます。

なんという壮絶なラストでしょうか!最後に太一は東京タワーや高層ビルを見て、時代が違うことを理解します。

ニューヨークの女神の像を見て、地球に戻ったことを知ったラストとなった「猿の惑星」を思い出しました。

歴史は塗り替えられ、1980年代に核兵器が東京に落とされたのでは?と思います。

1980年代というのは、本が出版されたのが1981年なので、「当時」という設定です。

おそらく、いつの時代にも戦争は起こりうる、そして子供たちの思考が戦時中に毒されたように、時代は繰り返して、同じ過ちを犯してしまう可能性が現在においても十分あると言うことを表していたのでは?と思いました。

ラストがどうなるのかまだわかりませんが、今回は令和版として描かれます。

どんなラストを迎えるのでしょうか!

ドラマ「終りに見た街」あらすじネタバレ結末まで

テレビ脚本家・田宮太一(大泉洋)は、代表作はないながらも細々と続けて20年。家庭では家族に疎まれつつも、しっかり者の妻・田宮ひかり(吉田羊)、思春期真っただ中の娘・田宮信子(當真あみ)、反抗期が始まった息子・田宮稔(今泉雄土哉)、そして認知症が出始めた母・田宮清子(三田佳子)と共に、ごくありふれた平穏な日常を暮らしていた。そんなある日、太一はプロデューサーの寺本真臣(勝地涼)から『終戦80周年記念スペシャルドラマ』の脚本を無茶ぶりされ、断り切れずに渋々引き受けることに。戦争当時を知らない太一は、寺本から送られてきた膨大な資料を片っ端から読みふけるが…。いつの間にか寝落ちしてしまった太一は明け方、衝撃音で目を覚ます。すると、自宅の外には森が一面に広がり、見たことのない光景が広がっていた。何が起きているのか理解できず混乱する太一は、外に確かめに行ったところ、そこが太平洋戦争真っただ中の昭和19年6月の世界であることを確信――太一たち家族はタイムスリップしていたのだ。
この受け入れがたい事実に太一一家が騒然としていると、太一の亡き父の戦友の甥・小島敏夫(堤真一)から電話がかかってくる。敏夫もまた、息子の小島新也(奥智哉)と出かけていたところ、昭和19年にタイムスリップしてしまったという。敏夫父子と合流した太一はやや安堵したのも束の間、すぐに戦時下の厳しい現実に直面していくことに。
兵士に度々怪しまれる太一たちは、誤魔化しながら何とかその場を凌ぐが、戦争に突き進む日本で生き延びるためには昭和19年の生活に順応せざるを得ず…。敏夫は持ち前の人当りの良さですぐに仕事を見つけて前向きに動き、ひかりも針仕事などできることを一生懸命やり始める。そんな中、なかなか現実を受け入れられずに抗っていた太一だったが…!

引用元 テレビ朝日

今回も原作と同じようなストーリーで始まりますね。

タイムスリップというSFチックな展開ですが、戦争の傷跡を大きく描いた内容です。

そして現代の日本に核兵器が投下される、というショッキングなラスト。みんな死んでしまう、という設定もかなり残酷ですね。

以下の記事では、衝撃のラストが再現された2024年版のOA後のネタバレと考察をご紹介しています。

終わりに見た街のラストの意味の考察は原爆?2人や寺本の正体の解説も

終りに見た街キャスト出演者

田宮太一:大泉洋

ペンネーム・宮田一太郎で主にテレビドラマの台本を執筆する脚本家。やや愚痴っぽい性格。かつては劇団に所属し、俳優を目指していたが芽が出ず、脚本家に転身して20年。いまだ代表作と呼べる作品はないが、細々と続いている。家庭ではパートに夢中な妻と思春期の娘、やや反抗期の息子、そして認知症の症状が出始めたがすこぶる元気な母との5人暮らし。大黒柱としての威厳など欠片もなく、子どもたちにはウザがられがち。ある日、プロデューサーから「終戦80年記念スペシャルドラマ」の脚本を無茶ぶりされ、断り切れず引き受けることに。自宅に送られてきた戦争に関する膨大な資料に目を通しながら寝落ちしてしまった太一が、衝撃音で目を覚ますと…そこは太平洋戦争まっただ中の昭和19年6月の世界。なんと家族ともどもタイムスリップしてしまっていた! にわかに信じられない出来事になかなか受け入れられない太一だったが、やがて過酷な戦時下を生き抜くため、家族、そして同じくタイムスリップした亡き父の親友の甥とその息子と共に必死にもがくことに。

大泉洋(田宮太一役) コメント

出演オファーを受けた際の心境

このオファーをいただいたのが、『こんにちは、母さん』(2023年)という映画で宮藤さんと役者として共演したすぐ後ぐらいだったのですが、機会があればいつか宮藤さん脚本ドラマに出たいなという思いもあったので、単純に嬉しかったです。しかも、山田太一さんの原作を宮藤さんが脚本にするという、天才同士のコラボ作品だったので、戦争というとても重たいテーマをどんな作品になるんだろうと楽しみでした。

実際に脚本を読んだ感想

40年前に書かれた山田さんの世界観に、現代のテイストをふんだんに盛り込みながら描いていて、さらに戦争というテーマでありながらも、宮藤さんならではのお笑いも果敢に盛り込んでいて、なんて面白い脚本なんだろうと大変感動いたしました。元々の山田さんが書いている本が面白いということも大きいと思います。物語の最後に驚く展開があるんですが、これが40年前に書かれているということにびっくりしますし、40年経った今の時代にこのラストが、より重くのしかかってくる気がします。

田宮太一という役柄の印象

太一は家族と昭和19年にタイムスリップしてしまったけど、なかなか順応できないので、役に立たないお父さんなんですよね。役に立たないということに、劣等感を感じていくし、子どもたちからも手厳しく言われるんです。「もし自分が……」と、とにかく考えさせられるドラマになっています。自分と役を重ね合わせた時に、僕ほど役に立たない人はいないから、やっぱり僕も相当怒られて、家族からボコボコに言われるだろうなと思って怖かったですね。大学時代にアルバイトすらうまくいかなかった男ですから(笑)。一方で、太一は昭和19年の現実を受け入れざるを得ない瞬間が来た時に、ある行動をするわけですが、これだけ国自体が戦争に傾いている中で、とても勇気ある行動をとる人だなと思いました。

令和の今、この作品を届けることについて

この作品は過去に起きた戦争をただ再現して伝えるのではなく、現代に生きる人間が戦時下にタイムスリップしていくので、より生々しく感じられる。これまでも、1982年、2005年と2度ドラマ化がされていますが、1作目が昭和57年から約40年前に、2作目が平成17年から約60年前にタイムスリップして、そして3作目となる今回、令和6年の僕たちが80年前の昭和19年にタイムスリップしたらどうなるんだという。山田さんの書いた本自体が、その時代その時代でリメイクするのに大変適している。それぞれの時代の人が実際に戦時下に入っていくから、どの時代でも視聴者が戦争というものをよりリアルに考えられるし、いつの時代に作っても考えさせられるドラマだなと思います。さらに本作では、宮藤さんの脚本だからこそ見ようかなと、若い人を中心にそう思う人も多いでしょうから、それも本当に意義があると思います。
戦争というものをもっとリアルに考えなくてはいけない時代の中で、この作品を通して僕たちが戦争に対してどう考えていくのかということを、改めて突きつけられる部分があるなと思います。

視聴者へのメッセージ

いわゆる辛い戦争の歴史を振り返る再現ドラマではなく、現代人がその時代にタイムスリップした時にどうなっていくのかという作品で、宮藤さんの世界ならではの笑いもありますし、見やすいドラマだと思います。最後には非常に考えさせられる展開があり、何かしら「戦争」について考えるきっかけになる作品だと思うので、ぜひ見ていただけたらなと思います。

田宮ひかり:吉田羊

太一の妻。家事や義母の介護で忙しくする一方、ドッグウェア専門店にパートで勤め、裁縫のほかデザインも任され、やりがいを感じている。家庭では疎まれがちな太一の一方、家族のためにテキパキ動き、ひかりあっての平穏な田宮家。昭和19年にタイムスリップした当初は困惑するも、家族が生き延びるためにこの時代にやらねばいけないこと、できることを一生懸命やっていく。太一には叱責したり、言いたいことも遠慮なく言うが、実は誰よりも理解し、寄り添っている。

コメント

最初に脚本を読んだ際の感想

山田太一さんの作品はこれまで見ていましたし、宮藤さんの脚本といえば俳優の皆が目指してでもご一緒したい脚本家さんですので、その2人のタッグである本作ということで、大変面白く台本を読ませていただきました。戦争経験者である山田さんが描くリアルさに、宮藤さんならではのユーモアと、そして現代的な新しい感覚が合わさって、戦争ドラマではありますが、これまでに見たことのないような全く新しい世界だなと思いました。

田宮ひかりという役柄の印象

ひかりさんはとても真面目で責任感が強い人なんですよね。現代においても、家事をこなしながら手に職を持っていることを誇りに両立しているんですが、昭和19年にタイムスリップしてからは、最初は戸惑いながらも、彼女はわりと早々に受け入れて、そして前向きに色んなものを諦めていきます。彼女には守るべき家族や子どもたちがいて、愛する存在を守るという思いで自ら変わっていくことを選択していく。そういう強さを持っている人だなと思いました。もし私だったらこんなにスピーディーに受け入れられるだろうかと考えましたが、自分もまた、もしかしたらそういう選択をしていくかもしれないなと思った時、そういう意味では自分の思考に近いキャラクターだなと思いました。
ただ、このお仕事を始めてから、私は戦前戦中の役を演じた経験はそんなに多くなく、お芝居とはいえ当時の格好をして、昭和19年を生きる俳優さんたちと対峙した時にやっぱり怖かったんですよね。この時代の人々がこれをリアル体験していると考えたらどれだけ怖く、絶望的な気持ちで日々を生きていたんだろうと思うと、改めて本当に恐ろしい時代だと感じました。

大泉洋との共演について

大泉さんの存在は安心感がとてつもなくありました。何をやっても受けてくださるし、もちろん洋さんの方から発信してくださるアイデアもあって。実際に洋さんが現場で提案されたことが採用されてシーンに風穴が開いたり、深まったり、広がったりということが幾度となくあったので、座長としても、そしてお人柄も本当に心から尊敬している、その気持ちを新たに抱いた現場でした。
令和の今、この作品を届けることについて

まさに今、世界で戦争が起こっている時代だからこそ、やる意味がある作品かなと思います。山田さんご自身が戦争体験者でいらっしゃいますので、山田さんが描かれる描写は、とても詳細で見ている人がありありと思い浮かべることができるリアリティがあるんですね。そこに宮藤さんならではのユーモアと現代の感覚を持ったリアリティが重なることで、若い方にも身近に感じていただけると思います。なので、このドラマをきっかけにより自分事として戦争をとらえて、できればご家族で話し合いの時間をもって「これはどう思う?」など、戦争について考えを深めていただきたいなと思います。

視聴者へのメッセージ

このドラマは戦争ドラマではありますが、自分が理不尽な状況に置かれた時や自分ではどうしようもできない力が働いてる場所に身を置くことになった時に、「あなたはどう生きるか?」「どう選択するか?」ということを問われている作品でもあると思っています。太一さんがとった選択にご自身を重ねて、自分だったらどうするだろうと考えていただいたり、現実世界においても、例えば、自分ではない誰かが理不尽な環境に置かれている時に、どういう声掛けができるのかなども考えていただけるきっかけになったらいいなと思います。

小島新也:奥智哉

敏夫の息子。櫻坂46のファンで、父・敏夫がエキストラで出演するドラマに主演すると聞いて、会いたいがために撮影現場について行ったところ、突然、昭和19年にタイムスリップしてしまう。最初は敏夫と一緒に食料を手に入れるために動いていたが、やがて別行動をするように。口数が少なく、何を考えているかわからないが…。

田宮信子:當真あみ

太一とひかりの娘。イマドキの女子高生で思春期真っただ中。父のやることなす事に文句をつける。スマホを常にいじっていて、絶対に手放さないほどだったが、昭和19年の世界で、電波も通じなければ、映画館もショッピングセンターもないことに爆発寸前。しかし、やがて心境の変化を見せ始める。

田宮稔:今泉雄土哉

太一とひかりの息子。やや反抗期が始まった小学生。父にも反抗するように。昭和19年の世界に度々衝撃を受けるが、それでも当時のメンコ遊びに興味を示すなど、小学生らしい可愛らしさも見せる。

五十嵐:神木隆之介(特別出演)

ひかりのパート先であるドッグウェア専門店のオーナー。ややデリカシーに欠ける。

農夫:西田敏行(特別出演)

太一と敏夫が食料のほどこしを乞う農夫。物々交換をもちかけたところ、意外な反応を示す。

老人:橋爪功(特別出演)

神社で子どもたちに軍歌を歌わせ、戦争の士気を高める老人。

寺本真臣:勝地涼

ドラマ『刑事七、八人』を手掛けるテレビ局のプロデューサー。ノリが超軽く、すべてが薄っぺらい適当男。いかにも業界人らしい派手な生活を送り、その都度SNSで発信。『終戦80周年記念スペシャルドラマ』を担当することになったが、途中で脚本家が降りてしまったことで、太一に持ち掛ける。

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田宮清子:三田佳子

太一の母。認知症の症状が出始めたが、体はすこぶる元気。家族で唯一の戦争体験者で、タイムスリップした昭和19年では、認知症とは思えないほど記憶がよみがえり、太一たち家族に当時の情報を伝える、頼りになる存在に。また、当時好きだった人に似ていたという理由から、ある人に恋をして…!?

小島敏夫:堤真一

太一の亡き父の戦友の甥。広告関係の会社に勤めていたが、早期退職して、現在はエキストラ事務所に所属。エキストラ出演するドラマの撮影現場に、息子の新也を連れて訪れたところ、太一たちと時同じくして、父子で昭和19年にタイムスリップしてしまう。元々の人当りの良さと壁を作らない性格で、昭和の時代にもすぐに馴染み、食料を調達したり、仕事を始めたり、前向きに動く。そんな戦時下を生き延びる術を太一に度々伝授する。一方で新也が何を考えているのか、全くわからず困惑する。

コメント

最初に脚本を読んだ際の感想

僕は元の作品を知らなかったのですが、山田太一さんが描かれたベースのテーマと、宮藤くんの軽快さというか、会話の妙みたいなものが合わさって、本当に面白いよくできた作品だと思うと同時に、恐ろしい作品だなと思いました。

小島敏夫という役柄の印象

僕が演じた小島敏夫というのは、タイムスリップを何度もしているんじゃない?と思うほど、あまりに昭和19年を受け入れすぎている男で、「しょうがないじゃん」みたいな感じで、どんどん時代に適応していくんです。そういう適応力や生きていく能力に長けた人ですが、僕自身を考えた時に、こんなバイタリティもないし、なんだったらパニックを起こして、それだけで終わってしまうんじゃないかと思うほど、敏夫とは全く違うし理解できなかったです。ただ、脚本を読んで演じていくうちに、「もしかしたらこれは全部“田宮太一の夢”なんじゃないか?」と思えるような時もあって。そういう意味では、敏夫は太一が作り出した「自分(=太一)にできない、この世界に適用する象徴」みたいな形で出ているのかなと思うこともありました。

令和の今、この作品を届けることについて

僕らが若いころは、毎年夏になって終戦の日である8月15日が近づくと、各局で終戦や戦争関連の作品が放送されてきましたが、昨今はどこかその空気が薄くなってきていて、特に若い人にとっては「そんな大昔の話は知らん」という気持ちになっている人もいたと思うんです。でも、そういうことから離れてきている時代にこそ、宮藤くんの脚本ならではの軽快さとドラマとしての面白さと最終的にきちんと“戦争の悲惨さ”を訴えていくというのはとても意義のあることだと思うので、宮藤くんが書いたことはとても大きいと思います。

キャスト引用元 テレビ朝日

まとめ

1981年の山田太一さんの小説「終りに見た街」が3度目のドラマ化となりました!

昭和19年6月にタイムスリップしたテレビ脚本家・田宮太一が、家族とともに太平洋戦争まっただ中の時代を生きる姿を描いた作品。

これまでドラマ化された2作品は、山田太一さんご本人が脚本を手がけましたが、山田太一さんは2023年にお亡くなりになっています。

3度目の今回脚本を手掛けるのは宮藤官九郎さんです!朝ドラ「あまちゃん」大河ドラマ「いだてん」、先日終了した「新宿野戦病院」など多くのヒット作を手掛けてきた人気脚本家です。

田宮太一を大泉洋さん、その妻役を吉田羊さん。ほかにも神木隆之介さん、田辺誠一さん、西田敏行さん、橋爪功さん、堤真一さんなど、超豪華なキャストが登場します!

原作のラストはかなり衝撃的でしたね。ドラマではどう描かれるのでしょうか!

放送は2024年9月21日(土)テレビ朝日系にてよる9時からの放送です。

テレビ朝日開局65周年記念 ドラマプレミアム「終りに見た街」どうぞお楽しみに!

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